機能安全

製品が故障しても安全性が確保できるように、機能的な工夫を施して、人命や社会への影響度合いを許容できるレベルにまで低減すること。人間や環境に危害を及ぼす原因そのものを低減あるいは除去する「本質安全」と対比されて説明されることが多い。

以下に、よく紹介される踏み切りの例で「機能安全」と「本質安全」の違いを示す。

鉄道と道路が交差している状態では、列車と自動車や人が接触して事故が起きる可能性(リスク)がそこにある。接触しないように陸橋を設けて鉄道と道路を交差しないようにすることを本質安全と呼んでいる。一方、遮断機を設けて、接触事故が起きるリスクを許容できるレベルに軽減することを機能安全と呼ぶ。
また、信頼性と安全性が混同されることがあるが、故障するかしないかは信頼性であり、万が一故障しても人命や社会に大きな影響を与えないことが安全性と理解しておくとよい。

これまで安全性・信頼性への取組みはハードウェアが先行してきたが、ソフトウェアの製品における重要性が増すにつれ、ソフトウェアの安全性が問われてきている。昨今の機能安全に関する規格に、ソフトウェアに関する記述が多いのはそのためである。

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