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ISIDでは、会計基準の国際化、決算早期化、内部統制など、さまざまな課題を抱える経理業務関係者の方々のために、その課題解決の一助となるように、本メールマガジンを発行しております。

すでに監査法人やコンサルティング会社からも色々なメールマガジンが発行されておりますが、弊社のメールマガジンは、抽象的教科書的なものではなく、実務目線での情報提供を基本にします。どうぞお役立てください。

目次

コンサルタントの眼
〜 実録:女性活躍推進にむけた取り組み 〜

「女性が輝く社会」をつくることは、安倍内閣の最重要課題となっています。
女性の活躍を推進することが日本の経済成長を促すとして、政府は様々な女性活躍推進のための施策を打ち出しています。
先日も、2020年度までの3年間で待機児童をゼロとする新たな目標を柱に据えた「子育て安心プラン」が正式に策定されました。働きたくても子供を預ける先がなく、就労をあきらめていた女性にとって朗報です。

また、各企業でも女性が仕事と育児を両立するための制度を作り、短時間勤務や在宅勤務など、それぞれの企業にあった制度を導入しています。
IT企業である弊社も、年々制度が拡充し、それとともに育児休暇を取得する社員も増え、育児休暇を経て復帰するケースも珍しくない状況となっています。

しかし、子供を預け仕事ができる状況になったとしても、育児や家事の大半は女性に負担がかかっています。また、男性は時間に関係なく仕事だけに集中すればいいのに対して、女性は仕事に割ける時間が限られ、帰宅後も家事や育児に追われる日々。
しかし出産前と同じようにコンサルタントとして活躍するためには、限られた時間の中で成果を出していく必要があります。このように今、働く女性の肩にさまざまな負担がのしかかっているのが現状ではないでしょうか。

弊社では、このような状況に置かれた女性たちが自らのキャリアを考えながら、育児と仕事を両立していけるように、2年前から事業部内で先輩ママが新米ママをサポートする活動を始めました。長期戦となる育児と自分のキャリアを考えながら、パフォーマンスを最大限に発揮できる仕事と働き方を、同じ境遇にいる先輩ママと一緒に考えていこうというものです。

女性は詐欺師症候群に陥りやすい

われわれの活動では、基本的に3ヶ月に1回のペースで先輩ママとの面談を設定し、不安や悩みを共有できるような場を作ることから始まります。限られた時間の中で、自分のやりたいことが思うようにできているか、これからどうしていきたいか、上司とは話ができているか、などの不安を共有します。
出産前は何でもできていたのに、急に「残業ができない」「急な子供の発熱で会社に来れない」など予想外の「できない」という事態に、自信を失い、気持ちが下がっていくこともあります。女性は男性に比べて、詐欺師症候群(インポスター症候群)に陥りやすいといわれており、そんな女性の傾向も考慮しながら話をしています。

<詐欺師症候群(インポスター症候群)とは>、
何かを達成しても、成功を自分の力によるものだとは考えられず、ただ運が良かっただけだと思い込んでしまう、自己評価が異常に低い心理状態のことです。仕事や社会で経験、実績を重ねてきたにも関わらず、自分に自信を持つどころか、自分のキャリアは偽りで周囲を欺いているだけだと後ろめたく感じたり、いつか自分が“詐欺師”であることを知られるのではないかといった不安にさいなまれたりするのが、インポスター症候群の特徴です。

米フェイスブックのCOOであるシェリル・サンドバーグ氏が著書『LEAN-IN (リーン・イン)』で、インポスター症候群に悩まされていたことを自ら告白したのがきっかけで、この問題が注目されるようになりました。

同氏は次のように記しています。
「私と同じ事を感じている人はたくさんいたのである。教室で指されて答える度に変な事を言ってしまったと感じる。試験を受ける度に、失敗したと思う。何とか切り抜けた時でも、それどころか見事にやってのけた時でも、今度はみんなを騙しているだけだと後ろめたく思う。いつか自分の貧弱な中身が全部ばれる日が来るのだ、と」

「自分には自信があるので、是非この仕事をやらせてください」とアピールできる男性はいても、女性になかなかいないのは、「やる気」がない、「能力がない」のではなく、この詐欺師症候群によるものかもしれません。
上司の方は、このような女性の傾向を知り、声がけを少し変えるだけで、女性は変わるかもしれません。そして女性もこのような傾向があることを認識し、意識して声を発していく必要があるのだと思います。

仕事にやりがいを持って成果を実感する仕事に出会うこと

女性をサポートする活動をするなかで、改めて感じたことは、仕事にやりがいを感じるかどうかが、仕事を継続する上で非常に重要な要素になっているということです。自分が好きな仕事があることは、大きな力になります。達成したい目標があればそれに向けてがんばることができます。可能であれば出産前にそんな仕事を持つこと、見つけることが重要だと感じます。
それはどんな仕事でも構いませんが、その仕事の評価に「時間」という軸がないことが、仕事と育児を両立していく上では非常に重要です。自分の裁量で最大限のパフォーマンスを発揮すること、これさえできれば「残業ができない」ことに対して卑屈になる必要はありません。「時間」という軸ではなく、「成果」で評価される仕事が増えれば、チャレンジする女性も増え、女性の活躍にも拍車がかかり、業績アップにもつながっていくのではないかと思います。

前々回のメルマガで、弊社が取り組んでいる働き方改革についてご紹介いたしました。女性社員だけでなく男性社員も、限られた時間で効率的に成果を発揮できるよう、少しずつ取り組みを行ってます。女性の活躍推進は、働き方改革の活動をなくして進みません。男性社員も女性社員もやりがいを感じ、最大限のパフォーマンスをあげて、お客様に最高のアウトプットを提供できるよう、働き方改革と共にこれからも継続して取り組みを進めていきたいと考えています。

◇ 担当:山本 朝子(ISID/コンサルタント)

中田雑感              公認会計士 中田清穂
〜 日本企業のCEOは信頼されていない 〜

こんにちは、公認会計士の中田です。

このコーナーでは毎回、経理・財務にかかわる最近のニュースや記事などから特に気になる話題をピックアップしていきます。
よくある、無味乾燥なトピックの紹介ではなく、私見も交えて取り上げていきますので、どうぞご期待ください。

東京CPAニュースの2017年5月号を読んでいたら、以下のような記事がありました。

「我が国の最高経営責任者(CEO)への信頼度が18%、調査対象28ヵ国で最下位、しかも、信頼度の低さが突出している」

この記事によれば、調査したのは、世界有数のPR会社「トラストバロメーター」という会社だということです。
早速「トラストバロメーター」でググってみました。

信頼度調査の名称は、「2017 エデルマン・トラストバロメーター」で、世界28カ国、33,000人以上を対象に実施されたということです。

このレポートの18ページ目に、「CEOを極めて/非常に信頼できると答えた回答者の割合」というスライドがあります。
これによると、主な国のCEOの信頼度は以下の通りです(単位は%)。

インド(1位)   :70
中国(8位)    :44
アメリカ(13位):38
イギリス(17位):28
ドイツ(17位) :28
韓国(25位)  :24
フランス(27位):23
日本(28位)  :18

確かに日本は低いのですが、全体としてあまり高くなかったことがわかります。ただ、日本の低さは突出していることも確かです。一つ上のフランスまで、20%を超えています。20%の信頼度を持っていないのは、日本だけです。

これは実証データとして大変気になります。

原因はいろいろ考えられますが、「信頼度が低い」ということは、「信頼されていない」ということです。

そもそも「信」という漢字は、3000年以上前の中国で、甲骨文字で「人」と「口」を合わせた文字として使われ始めたと言われています。「言ったことを実行しないと、その人は信用されない」という意味で使われていたということです。

日本企業の中長期計画は、ほとんど達成されない状況が常態化していることから、「日本企業の経営者は、『二枚舌経営』だ」と批判されることもあるようです。

「中長期計画は『あるべき姿』ではなく、『ありたい姿』であり、最初から達成する気はない。そして、毎期の予算は、中長期計画とはリンクしない予算を策定する」私の経験でも、とても多くの経営企画部門の方からこんなお話しを聞いてきました。

これはCEOの問題でもありますが、信頼されない中長期計画を立てさせているCFOの問題でもあるように感じています。

メルマガ事務局より

このコーナーでは読者のみなさまからのご質問を受け付けています。
以下のメールアドレスまでお気軽にお寄せください。

いただいたご質問にはすべてお答えする予定ですが、お答えするのにお時間がかかる場合がありますので、予めご了解ください。
g-ifrs@group.isid.co.jp 『ISID 経理財務メールマガジン』 事務局

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