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すでに監査法人やコンサルティング会社からも色々なメールマガジンが発行されておりますが、弊社のメールマガジンは、抽象的教科書的なものではなく、実務目線での情報提供を基本にします。どうぞお役立てください。

目次

コンサルタントの眼
〜 収集パッケージルールのすすめ 〜

さて、2014年3月期の年度決算からいよいよ退職給付引当金の改正基準が強制適用となります。
当メルマガを読まれている方の多くは、第3四半期決算明けに連結子会社から決算情報を収集するファイル(以下、収集パッケージ)の修正に着手されるのではないでしょうか。
収集パッケージは、会計基準の改正の他にも連結範囲の変更や業務改善等でしばしば修正が必要になります。
今回は、何かと生じるこの収集パッケージの修正について取り上げたいと思います。

収集パッケージを修正する際には大原則があります。
それは「収集パッケージルール」をきちんと定め、それを遵守するということです。とても簡単そうなことなんですが、おそらく極一部の会社しか実行できていないのではないでしょうか。

収集パッケージは通常Excel形式で存在しており、各勘定テーマ、もしくは連結処理ごとの担当者によって作成・修正されますが、これが大きな落とし穴になります。
何でもできてしまうが故に、フォントやセル色や表の大きさ等の形式面がその個人の好みによってしまいます。
たかが形式と思われがちですが、1つのBOOKの中でまずこのようなデザインがバラバラの収集パッケージは統一性がなく、入力者及びチェック者の作業効率を下げる要因になります。

数値に対する影響もあります。
例えば収集パッケージの中に、ある勘定残高の期中増減明細を入力させる表があるとします。
このとき期中増減明細の中の一項目である「その他」を

  • 1.計算式で算出する項目にするか
  • 2.入力項目とするか

によって、実は大きく結果が異なってきます。

1.の計算式で算出する項目の場合、勘定残高を正とし、期中増減明細の合計金額との差額が「その他」となります。式で表すと、

その他=勘定残高−期中増減明細

となります。

2.の入力項目にする場合、増減明細を正とし、「その他」自体が入力対象となります。したがって、

勘定残高=期中増減明細+その他

となります。

両者の違いは、エラーが発生したときに現れます。
期中増減明細の項目を誤って入力してしまった場合、1.であると「その他」で調整がなされ、エラーを検知できず親会社へと報告されます。
対して、2.では誤って入力した期中増減明細が勘定残高となることで財務諸表がバランスせず、エラーの存在が検知できます。さらに言えば、財務諸表側の残高と期中増減明細の合計値を突合するようなチェックをExcel関数でかけておけば、どの勘定でエラーが発生したのか特定可能です。

少し細かい話となってしまいましたが、このような数式1つをとっても作成者がバラバラであると個人の考え方に委ねられてしまいます。
そして実務の世界ですから、どれが必ず正しいやり方というのもありません。
大事なのは、収集パッケージについてのデザインや計算式のルールを整備し、遵守するということに尽きます。

今回のパッケージ修正を機に、ルール作りも進めてみてはいかがでしょうか。

◇ 担当:寺村 航(ISIDコンサルタント)

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