IFRS対応、グループ経営管理の高度化を支える連結会計ソリューション
ISIDでは、会計基準の国際化、決算早期化、内部統制など、さまざまな課題を抱える経理業務関係者の方々のために、その課題解決の一助となるように、本メールマガジンを発行しております。
すでに監査法人やコンサルティング会社からも色々なメールマガジンが発行されておりますが、弊社のメールマガジンは、抽象的教科書的なものではなく、実務目線での情報提供を基本にします。どうぞお役立てください。
目次
先日、ASBJの収益認識専門員会を傍聴してきました。議題としては、4月に予定されているIASBとの定期協議に向け、IASB/FASBの収益基準改正の検討状況とディスカッションポイントを確認するといった内容でした。
取り上げられた論点は(一部不正確かもしれませんが)、以下のようなものです。
1 履行義務の識別
2 履行義務の充足
3 製品保証に対する会計処理
以上、それぞれがまともに議論しだしたら大変なテーマであり、1時間半の会議時間があっという間に過ぎてしまった印象です。
その中で、IASB/FASBが現時点までにおこなった暫定決定に対し、
といった意見が聞かれました。
IASBでは今のところ本年6月までに改正収益基準をリリースするという予定を変えていませんが、上記の議事を傍聴していて感じたのは、たとえ基準が最終リリースされたとしても、このような疑問が完全に解決している状態にはならないであろうということです。また、基準を論理付ける切り口には様々あり、これだけが絶対に正しいというアプローチは存在しないのではないかということです。このあたりが原則主義の基準を実務に適用する際の難しいところではないかと感じました。
今後、IFRSを適用する企業においては、
という、非常に高度なスキルが求められるのではないかと思います。
担当:藤原啓之( ISIDコンサルタント / IFRS Certificate )
こんにちは、公認会計士の中田です。
このコーナーでは、私の著書である『わかった気になるIFRS』の巻末に紹介している『IFRS質問箱』に実際に投稿された質問とその回答を中心に、このメルマガ読者の皆さんからいただいた疑問点や、ISIDのコンサルタントがお客様からいただいたご質問なども交えてご紹介しています。
学習レベルにはバラツキがあり、いろんな部署の方からのご質問があります。これまでみなさんが持たれた疑問と比べることも、意味があるはずです。
また、これまでどこにも公表されていない貴重なQ&Aですので、どうぞご期待ください。
今回は、影響度調査後のプロジェクトの進めかたについて取り上げます。
現在、経理部門を中心にIFRSの影響度調査を進めています。経営者や他の部門もIFRS対応には注目しており、興味はもっているものの、具体的に対応に伴うコストや人材等の話になると、なかなか支援を得られないのが現状です。
経理部門としても人員不足で、プロジェクトに専任できる要員が実質的にいないのが悩みです。
今後、どのように進めていったらよいでしょうか?
>貴社のプロジェクトの進捗状況を詳しくは存じあげませんが、まず重要なのはマンパワー不足と決めつける前に、本当に人手が足りないのかを明らかにすることではないかと思います。
具体的には、影響度調査の結果出てきた論点を整理し、次に何をやるべきかという具体的なタスクの洗い出しをおこないます。その上で、すべてを同時に対応するのではなく、優先順位をつけて段階的におこなうスケジュールとすることで必要リソースの平準化を検討します。
優先順位のつけかたとしてとしては、業務、システム改善に時間のかかるものにウェイトをおくことが望ましく、テーマ別では収益と有形固定資産が特に大きな取組テーマになると思われます。
タスクを具体化することで、経理部門内での専任者の必要性、また、経理以外のどの部門がどのように動かなければならないかが見えるようになり、経営者や他部門に支援要請をする際も説得力が出てきます。それでも本当にリソースの手当てが得られないということであれば、長めのスケジュールを引き、日常業務をこなしながらコツコツと対応せざるを得ないかと思います。
繰り返しになりますが、まずは漠然と人手不足で悩むのではなく、いつ、何のために、どれくらいの人手が必要かを明らかにすることが大事です。
このコーナーでは読者のみなさまからのご質問を受け付けています。
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いただいたご質問にはすべてお答えする予定ですが、お答えするのにお時間がかかる場合がありますので、予めご了解ください。
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