「人工知能学会 金融情報学研究会(SIG-FIN)」でAIを活用したESGデータの高度な分析研究成果を発表

  • お知らせ

ISIDは、2022年3月12日(土)に開催された第28回 人工知能学会 金融情報学研究会(SIG-FIN)新しいウィンドウで開きますにおいて、「BERT※1を用いたESG関連文章のGRIスタンダード分類」と題し、投融資におけるESGリスク判断を迅速かつ正確に行うためのESG情報を分類するAIモデルについて研究成果を発表しました。
本研究会には、金融領域におけるAIソリューションの開発に取り組む金融ソリューション事業部 若本亮佑が登壇しました。

「人工知能学会 金融情報学研究会(SIG-FIN)」について

ファイナンス分野における人工知能技術の発展・普及を目的とした人工知能学会の研究会です。28回目となる今回は、非財務情報であるESG情報の探求に自然言語処理を活用する研究事例発表が多くありました。

BERTを用いたESG関連文章のGRIスタンダード分類

本研究では、企業が公開しているESGに関連する文章をESG情報開示枠組みの1つであるGRIスタンダードに則って分類するモデルを構築しました。具体的には、まず、企業が公開するGRIスタンダード対照表と、これらに紐づけられたアニュアルレポートやWebページを基にアノテーション※2を行うことでESG文章のデータセットを作成。次に、ISIDが独自に構築した日本語学習済AIモデル「ISID-BERT」を基にファインチューニング※3を行うことで、GRIスタンダードに準拠した分類モデルを構築しました。研究結果および研究内容の詳細についてはこちらのレポート新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

ISID-BERTについて

ISID-BERTは、BERTを軽量化したアルゴリズム「A Lite BERT(ALBERT)」※4に、日本語データを事前学習させたISID独自のAIモデルです。ISIDが開発・提供する文書活用AIソリューション「TexAIntelligence(テクサインテリジェンス)」新しいウィンドウで開きますにも搭載されています。本研究は、ISID-BERTの技術や知見をESG分野で応用した取り組みです。

ISIDはこれまで業務を通じ培った数多くの知見と先端技術を掛け合わせ、今後も顧客企業や社会の課題解決に貢献してまいります。
講演内容やISIDが提供するソリューションについて、ご不明な点やご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

  • ※1
  • ※2
    アノテーション:AIの学習に必要な教師データ(画像、文章、音声等)にラベル付けを行うこと。
  • ※3
    ファインチューニング:既存の学習済みモデルを新たなモデルの一部として組み込み、全体の微調整を行うこと。学習済みモデルが保有する知識を新たなモデルの学習に応用することで、性能の向上が見込まれる。
  • ※4

本件に関するお問い合わせ先

株式会社電通総研
金融ソリューション事業部 デジタルイノベーション1部
E-mail:g-ds2022@group.dentsusoken.com

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