ISID、AI医療機器ベンチャーのアイリスに製品開発支援ソリューション「iQUAVIS」を提供~AI搭載の新医療機器「nodoca」の品質マネジメントを支援~

  • プレスリリース

株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:名和 亮一、以下 ISID)は、ISIDの製品開発支援ソリューション「iQUAVIS(アイクアビス)」が、AI医療機器ベンチャーであるアイリス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:沖山 翔、以下 アイリス)の品質マネジメントプラットフォームとして採用されたことをお知らせします。
本ソリューションは、アイリスが12月23日に販売開始する、AIを搭載した日本初の新医療機器※1「nodoca(販売名:nodoca(ノドカ))」の設計・開発に活用されており、今後も同社の先進的な医療機器開発への貢献が期待されています。

iQUAVISは、自動車や精密機器など複雑なシステム製品の開発初期段階において、設計のすり合わせが必要な箇所を特定し、最適な設計手順を導くことができる製品開発支援ソリューションです。品質・リスク分析、開発プロセス管理を目的として、国内大手製造業140社以上に採用されています。
アイリスは、ディープラーニング(深層学習)の技術活用により、医師のもつ専門的な技術や知見をデジタル化して組み込んだAI医療機器を開発しています。同社は、医療機器製造販売承認の要件である「医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(QMS省令)※2」に適合した品質マネジメントシステムの効果的な運用・維持のため、品質要求がどのように設計・開発に盛り込まれているかというトレーサビリティを担保可能なiQUAVISを採用しました。

アイリスの「nodoca」については、同社の製品サイト新しいウィンドウで開きますおよび本日発表の以下報道発表資料をご覧ください。

採用のポイント

主な採用ポイントは次のとおりです。

1. 思考を見える化する独自フレームワーク「技術ばらし」で技術の成り立ちがトレース可能

ツリー図、ワークシート、二元表を活用した「技術ばらし」により、製品要求、機能、構成要素の相互関連性が明確になり、設計の検討経緯や変更影響のトレースが可能です。マインドマップ※3のように自由度のある表現ができる一方で、トレーサビリティも自動的に確保可能な点が評価されました。

2. 製品ライフサイクルにおける開発リスク管理と品質マネジメントが可能

例えば、製品に搭載されたソフトウエアのバージョンアップやオプション追加で生じる技術課題に対して、複雑に絡み合う製品要求、機能、部品、コンポーネント間等の影響を自動で抽出し、考慮すべき事項を抜け漏れなく検討することが可能です。また、情報を自動的に帳票出力することで第三者による円滑なレビューも可能にします。品質問題発生時の不良分析や故障モード影響解析(FMEA)※4などでも利用できる点が評価されました。

図:ツリー図、ワークシート、二元表を活用した「技術ばらし」

アイリス株式会社ソフトウエア部門長である楊 建星氏は、iQUAVISの導入効果について次のように述べています。
「アイリスでは、当初トレーサビリティマトリクスや要求・業務要件定義、FMEAを一般的な表計算ソフトを用いて作成、管理をしておりましたが、ドキュメント間の情報を整合させるコストが高く、加筆修正時の抜け漏れが発生しやすいという課題を抱えていました。iQUAVISを導入したことで、情報間の整合性を維持しつつ、トレーサビリティを容易に担保することができ、スタートアップであるアイリスの開発スピードを加速しながら、医療機器に求められる信頼性を実現することが可能になりました。「みんなで共創できる、ひらかれた医療をつくる。」というアイリスのミッション達成に向け、今後もiQUAVISを活用してまいります」

ISIDは、今後、iQUAVISの機能改善のみならず、医療機器開発特有の品質マネジメントや業務効率化を支援するテンプレート開発などに取り組み、多くの医療機器メーカー向けにiQUAVISの導入拡大を目指してまいります。

ISIDが開発・提供するiQUAVISは、自動車や精密機器などの複雑なシステム製品の構想設計段階において、設計のすり合わせが必要な箇所を特定し、最適な設計手順を導くことができる製品開発支援ソリューションです。自動車をはじめとする国内大手製造業約140社に採用され、特に近年はMBSEやQFD(品質機能展開)を支援するツールとしての活用が広がっています。

アイリスは、「みんなで共創できる、ひらかれた医療をつくる。」をミッションに掲げ、深層学習(人工知能)の技術を活用し、医師のもつ匠の技をデジタル化するAI医療機器を開発しています。現役医師でもある創業者沖山翔(東京大学医学部卒、アイリス代表取締役)をはじめ5名の医師を含む8名の医療従事者、厚生労働省・経済産業省出身者、AI医療領域に特化したデータサイエンティスト、大手医療機器メーカー出身者など多数のプロフェッショナルが揃い、医療現場、技術(ハードウェア・ソフトウェア・AI)、法規制を深く理解したうえでAI医療機器をスピーディに開発する体制を構築しています。ファーストプロダクトであるnodocaは、AI搭載「新医療機器」として2022年4月26日付で製造販売承認を取得しました。2019年には経済産業省推進の「J-Startup」に選出され、2022年にはForbes Japanより「世界&日本のインパクト企業100」に、東洋経済より「すごいベンチャー100」に選ばれるなど高い評価を受けており、2022年までに総額約40億円の資金を調達し、これまでの開発を進めてきています。

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