事業等のリスク

当社グループの経営成績および財政状態等に影響を及ぼす可能性がある主たるリスクは以下のとおりであります。
当社グループは、これらのリスクに対し発生の防止に努め、また万一発生した場合の対応に最善の努力をいたす所存です。なお、本項において記述している事項は、2017年2月9日現在において当社グループが判断したものであります。

1.事業環境の変動にかかるもの

当社グループの事業の中心は、企業の情報化ニーズに応え、情報技術を活用した各種ソリューションを、国内および海外において提供することです。このため、社会や経済情勢の変動等により顧客企業の情報化投資動向が変化した場合、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

株式会社電通は、当社グループの主要顧客の1社であります。当社は、1989年2月より同社の社内情報システムの構築およびその運用業務を継続して受注しており、経営上の重要な契約である「情報システムに関する業務委託基本契約」を同社と締結しております。また、株式会社ISIDアドバンストアウトソーシングも、経営上の重要な契約である「情報システムに関する業務委託基本契約」を2010年4月より同社と締結しております。当期における当社グループの売上高に占める同社に対する売上高の割合は13.3%であり、同社の情報化投資動向の変化は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、顧客企業にご評価いただける高い価値の提供を通じて適正な対価をいただけるよう努めるとともに、生産性の向上、コスト構造の最適化努力を継続的に推進し、収益性の維持・向上を図っております。しかしながら、当社グループが所属する情報サービス業界における競争は非常に厳しい状況が継続している上、顧客企業の情報化投資に対するコスト意識も高く、受注金額は低下圧力を受けやすい状況にあります。また、当社グループは、顧客に対しソリューションを構築・提供するにあたり、その業務の一部を外部の協力会社に委託しております。従って、協力会社の人員の需給状況の逼迫等により委託単価が上昇するなどの場合、当社グループの経営成績はその影響を受ける可能性があります。特に、海外の協力会社への業務委託につきましては、海外現地における社会情勢により、予期せぬ状況が発生する可能性があります。

情報サービス業界におきましては、顧客ニーズの変化および情報技術の進化は激しく、当社グループといたしましては、これらの環境変化に対応すべく、グループ体制・組織の最適化や積極的な研究開発の実施などの各種経営施策を通じ、これらの変化への対応を図っております。しかしながら、急速な顧客ニーズの変化あるいは技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合、当社グループの経営成績が影響を受ける場合があります。

2.製品・サービスにかかるもの

当社グループが実施するシステム開発およびソフトウェア製品開発にあたっては、主要な開発案件について、要求仕様の内容、技術的難易度、受注金額、開発期間、開発費用見積等の受注・開発計画につき事前の評価を行なっております。また、開発作業着手後の経過につきましても、計画に対する進捗状況の確認を随時行なっており、開発に伴うリスク管理を徹底しております。さらに、技術力および開発プロジェクト遂行・管理能力を継続的に向上させるべく、技術者教育および開発プロセス標準化等をはじめとする諸施策を推進しております。しかしながら、要件定義や開発費用の見積もりなどに予期せぬトラブルが発生すること等により開発費用が増加し、不採算案件が生じる可能性があります。また、顧客企業の仕様決定の遅れや仕様変更への対応、協力会社の成果物の品質や納期等に関して問題が発生した場合も、当初計画に対して費用が過大になり、収益性が低下する可能性があります。

当社グループが顧客企業に納入するソリューションは、品質を重視し納入後の安定的稼動を確実なものとすべく、要求仕様に基づく稼動確認テストを十分に実施するよう努めております。しかしながら、瑕疵を完全に排除できる保証はなく、当該ソリューションの品質回復にかかる費用発生や営業活動への影響に加え、顧客企業の業務に支障が生じた場合、損害賠償請求または信用失墜等が生じる可能性があります。また、当社グループの提供するサービスまたは製品に対して第三者から知的所有権の侵害を理由とする訴訟提起または請求を受け、その結果当社グループが損害賠償を負担し、または代替技術の獲得若しくは開発のための費用が発生する可能性があります。

当社グループは、アウトソーシング・運用保守サービス等を提供するにあたり、データセンターを運営しております。当社は、継続してサービス品質の維持・向上を図っておりますが、システム運用における人為的ミス、機器故障、災害発生等により安定的サービスの提供が実現できない場合、あるいは何らかの理由により設備の維持・利用に問題が発生した場合、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

当社グループが提供しているソフトウェア商品ならびに情報機器は、国内外の仕入先から仕入れ、販売しているものです。当該仕入先の経営方針および事業計画等が変更された場合、顧客企業に対する商品ならびにサービスの提供に支障が生じる可能性があります。特に、シーメンス株式会社は、当社グループのソフトウェア商品の主要分野CAD/CAE/DM/PLMにおける重要な仕入先であり、同社の経営方針の変化は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

3.経営・事業戦略等にかかるもの

事業規模拡大のための新規事業および新製品開発への投資は、事業性を十分に評価して実施し、確実に成果を挙げるべく事業運営に努めております。しかしながら、事業性の評価にあたっては、将来の事業環境および需要動向等の予測は極めて難しく、目論見どおりの成果を得られる保証はありません。新規事業および新製品開発が計画どおりに遂行できなかった場合、当該投資が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

顧客に対し、継続して価値あるソリューションを提供するために、人材の確保・育成ならびに労働環境の整備に取り組んでおります。具体的には、新卒・中途採用活動および社員教育・研修の強化を図るとともに、裁量労働制の導入や育児・介護等と仕事の両立を支援する制度等の充実に加え、適正な労働時間の管理や社員の健康管理への取り組みを積極的に行うなど、社員のワーク・ライフ・バランス実現に向けた人事諸施策を実施しております。しかしながら、人材の確保・育成が想定どおりに進まない場合、あるいは労働環境の悪化により人材流出や生産性が低下した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、会社法、金融商品取引法、個人情報保護法をはじめ多岐にわたる法令等の遵守を最優先に事業を推進しております。当社グループは、電通グループ社員の行動規範である「電通グループ行動憲章」および「暴力団等反社会的勢力排除に対しての基本方針」、ならびに当社グループ社員の行動規範である「私たちの行動宣言」を採択し、適宜社員に対するコンプライアンス教育の実施に加え、公益通報者保護制度に基づく通報窓口を設ける等の施策を通じ、法令遵守の徹底を図っております。しかしながら、これらの取組みにもかかわらず、コンプライアンス上の問題の発生を完全に回避できる保証は無く、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの信用の失墜あるいは経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

特に情報の管理に関しましては、当社グループは、顧客企業向けにシステム構築サービスを提供し、また技術支援を提供する目的で、顧客情報ならびに個人情報を取り扱うことがあります。当社グループは、これらの情報の重要性を十分認識し管理しておりますが、万一漏洩した場合には、損害賠償請求または信用失墜等が生じる可能性があります。当社および株式会社ISIDインターテクノロジーは、一般財団法人日本情報経済社会推進協会より、個人情報の適切な取扱いを行う事業者に付与される「プライバシーマーク」の付与認定を受けております。また、当社および株式会社ISIDインターテクノロジー、株式会社アイティアイディコンサルティング、株式会社エステック、株式会社ISIDアドバンストアウトソーシング、株式会社ISIDアシスト、株式会社アイエスアイディ・フェアネスの各社は、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001:2013」及び本規格をもとにJIS化された「JISQ27001:2014」の認証を取得しております。

事業継続管理に関しましては、当社グループは、地震等の自然災害の発生、重大感染症の流行、テロの発生等により業務遂行が困難となる状況に備え、災害発生時の速やかな対応ならびに迅速な復旧が可能となるよう各種プロセスやシステムの整備を図っております。しかしながら、想定を超える事象が発生した場合は、復旧に係る費用の発生のほか、サービスの提供が滞ること等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。