子どもの運動能力測定システム「DigSports」を「運動あそびフェスティバル」に出展

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ISIDのオープンイノベーションラボ(以下、イノラボ)は8月11日、大田区総合体育館で開催された「運動あそびフェスティバル」に、イノラボが開発した子どもの運動能力測定システム「DigSports(ディグスポーツ)」を出展しました。
株式会社アスリートプランニングが主催したこのイベントにはイノラボの「DigSports」だけでなく、ドイツ生まれのボール遊び教室「バルシューレ」、50m走のタイムトライアル「ZENRYOKU50」など、子どもたちが楽しめるアトラクションが多数出展され、未就学児から小学生までの子どもとその家族が大勢参加して賑わいました。

DigSports 出展の背景

イノラボが運動遊びフェスティバルにDigSports を出展したのは、子どもたちに運動の得意・不得意に関係なく、体を動かす遊びのような体験を通じて自分の個性に合ったスポーツを見つけることで、運動により一層興味を持ってもらえるのではと考えたからです。
早い時期に自分に合ったスポーツを見つけることができれば、子どもたちの運動への意欲向上や運動の習慣化につながり、将来アスリートを目指すきっかけとなったり、生涯楽しめるスポーツと出会ったりするかもしれません。そのような理想を実現する第一歩として、運動遊びフェスティバルにDigSports を出展しました。

DigSports について

DigSports は、利用者の動きを3D計測するセンサーを用いてスポーツテストを実施し、システムで推定される骨格とその動きから体験者の運動能力を測定します。

今回の運動遊びフェスティバルで測定できるのは、文部科学省の「新体力テスト」の種目を中心とした次の種目です。

・立ち幅跳び
・垂直跳び
・反復横跳び
・50m走
・ソフトボール投げ

測定結果から、「体格」「パワー」「敏捷性」「器用さ」の4つの軸で運動能力の特徴を自動的に評価するとともに、特徴に合わせて「向いているスポーツ」やトレーニング方法を提案します。また、運動能力の特徴については、その特徴からイメージされる「動物タイプ」に分類しています。

DigSportsでは測定結果に基づき図1のような成績表がもらえます。自分の運動能力の特徴を動物タイプで表現しているため、子どもたちにも親しみやすい結果表示となります。 例えば、図1は「ゾウ」タイプに分類されています。ゾウタイプは、「体格」と「器用さ」に優れるタイプを表します。これは、身体が大きく、長い鼻で器用に物を掴むというゾウのイメージを当てはめたものです。ゾウタイプの「向いているスポーツ」としては、ソフトボールなどの種目が提案されています。DigSports開発に携わったスポーツトレーニングの専門家によると、ソフトボールはボールを投げる・バットを振るなどの技術が重要となるため「器用さ」が必要なことに加え、どちらかと言えば「体格」の大きな方が有利であるため、「体格」と「器用さ」に優れるゾウタイプにぴったりということになります。実際のゾウは、あまりソフトボールが得意ではないかもしれませんが、あくまで「体格」と「器用さ」に優れるタイプに向いているスポーツとして提案される仕組みになっています。

保護者向けには、図2のように、より詳細な成績表が示されます。子どもの測定データを全国の「同学年」や「同じ体格」の成績と比較した場合の偏差値など、より詳細な情報を知ることができます。
現在、全国の小中学校で行われている新体力テストでは、テスト結果をA から E に評価します。A判定の子どもは「自分は運動が得意だ」という自信につながりますが、D判定やE判定とされた子どもは「自分は運動が苦手だ」と自信を失い、運動から離れてしまうかもしれません。
それに対し、DigSports は測定結果に応じて、どんな子どもにも運動能力に合わせて向いているスポーツを提案できるのが特徴です。運動が苦手な子どもでも、「このスポーツに向いているんだ」と前向きな気持ちにさせることができます。またDigSports は、既に「やりたいスポーツ」がある子どもに対しては、測定結果からそのスポーツに取り組む上でのアドバイスを提示します。もし「やりたいスポーツ」が「向いているスポーツ」として表示されなかったとしても、アドバイスを確認することで、前向きな気持ちでスポーツに向かっていくことができます。

図1:運動能力の特徴を動物タイプで表現した子ども向けの成績表

図2:保護者向けの詳細な成績表

DigSportsを体験

運動あそびフェスティバル当日。小学校低学年の子どもとその保護者を中心に、たくさんの家族連れが来場し、100名以上がDigSports を体験しました。
参加者は、まず身体測定を行います。学校や病院など、通常の施設では身長計などの器具を用いて身体測定を行いますが、DigSports ではセンサー技術により、腕を軽く広げて直立すると身長や脚、腕の長さ、肩幅などの数値が一瞬で測定できます。
その後、身体測定により取得したデータと、運動のシミュレーションによる実測値を基に、独自のアルゴリズムを用いてスポーツテストを行います。

子どもたちは、スクリーンにリアルタイムに投影される自分の測定結果に一喜一憂し、これまで出なかった記録が出ると大喜びする姿も見られました。感想を聞いてみると「ゲームみたいにスクリーンに自分が映し出されてスポーツテストが体験できるのが楽しかった。またこういったイベントがあったら体験してみたい」と嬉しそうに話していました。

スポーツテストのルールを知らない未就学児も多く参加。それぞれのブースにトレーナーが付いてサポートしたため、スムーズに体験ができたようです。感想を聞くと、これまで体験したことのない反復横跳びや垂直跳びなどが体験できて嬉しかったとのこと。中にはこのスポーツテストを4周もしていたパワフルな子どももいました。

子どもだけでなく大人も多く参加し、テスト中のお父さんを親子で応援する姿も見られました。子どもが体験しているのを見て、身体を動かしたくなったと飛び入り参加する大人も現れました。
DigSports を体験した大人に話を聞くと「自分の体力や運動能力の衰えに驚いた。中でも50m走は辛かった。参加している子どもたちが難なくこなしていて、改めて子どもたちのパワフルさに驚いた」という感想も。運動不足を実感し、これを機会にヨガやスポーツジムに通おうと決断する方もいました。

 

測定を終えた後は親子で結果をチェック。「こんなスポーツが向いているねー」「50m走が9秒台になったよ!」などと、話し合う親子の姿が見られました。 保護者に話を聞くと「センサーで身体測定もスポーツテストもできるということに驚きました。子どもは成長が早く、毎年結果が変わっていくと思うので、できれば毎年体験させてあげたい」という声や、「まだ自分の子どもが『どんなスポーツが向いているのか』を知ることは難しかったが、DigSportsの結果を基にそれを知ることができるので嬉しい」という感想が出ました。

参加者は皆、DigSportsでの測定をゲーム感覚で楽しんでいた様子でした。「これを機にスポーツを始めるぞ!」と意気込む子どもたちも多く見られました。この中から将来のオリンピック選手が誕生するかもしれませんね。

 

2017年11月更新