明治安田生命保険相互会社

統合HCMソリューション「POSITIVE」により
半年間で約2万5,000枚の書類、3,000時間の業務時間を削減!
テレワークの急速な伸展で顕在化した課題を解決へ

  • 人事
写真左より 上野麻耶氏(明治安田生命保険相互会社 人事部 人事サービスグループ スタッフ)、馬場美仁氏(同 人事部 人事サービスグループ グループマネジャー)、浅野芳一氏(同 執行役員 人事部長)、関根直子氏(同 人事部 人事サービスグループ 主席スタッフ)

2020年4月、明治安田生命は、10ヵ年の経営計画「MY Mutual Way 2030」のもと、人事運用・人財育成体制の抜本的な高度化に取り組む「人事マネジメント改革」に乗り出しました。その取り組みの一環として、ISIDの統合HCMソリューション「POSITIVE」を用いて、約13,000人の職員を対象とした「タレントマネジメントシステム」を構築。管理職(約1,000名)の経歴開示を通して、職員の主体的なキャリア形成を後押しし、さらに管理職が部下や自組織の情報をワンストップで閲覧できるようにすることで、管理職によるマネジメント・人財育成の高度化にも取り組んでいます。
当該事例はこちら:職員の意識やキャリアプランが変わる仕組みを「POSITIVE」タレントマネジメントシステムで構築

同社がこれらの取り組みに続けて着手したのが、「従業員ファースト」のための「人事関連手続きの一元化・ペーパレス化」でした。人事部 人事サービスグループ グループマネジャーの馬場美仁氏は「新型コロナウイルス感染症の影響で急速にテレワークが伸展したこともあり、人事関連の手続きや申請プロセスの抜本的な見直しに、より力強く取り組む必要があると考えました。プロジェクトをスピーディーかつアジャイルに進めるため、すでに『タレントマネジメントシステム』の導入で実績をあげていて、かつ、メンテナンスの機動性・柔軟性に社内でも定評があったPOSITIVEを活用しようと決断しました」と振り返ります。
そこで、2021年4月、すでに導入済みのPOSITIVE「タレントマネジメント」機能に加えて、新たにPOSITIVE「従業員向けWebサービス」機能を導入しました。その後わずか半年間で30を超える機能を実装。2021年12月時点で、約2万5,000枚のペーパレス化、約3,000時間の業務時間削減を実現しました。さらに、2024年3月までに、5万枚、6,000時間の削減が実現できる見通しです。

テレワークに対応するため、手続きの電子化を推進

私たちは、”相互会社”として、その理念を大切にして、短期的な利益を目指す会社ではなく、長期的かつ安定的に成長して、お客さまと社会に貢献する会社となることを目指しています。

浅野芳一氏(執行役員 人事部長)

「明治安田生命は、株式会社ではなく“相互会社”です。相互会社とは、ご契約者一人ひとりが会社の構成員となって互いに支え合うような“相互扶助”の考え方で運営されている会社のこと。私たちはこの理念を大切にして、短期的な利益を目指す会社ではなく、長期的かつ安定的に成長して、お客さまと社会に貢献する会社となることを目指しています」

こう話すのは、執行役員 人事部長の浅野芳一氏です。こうした思いのもと、人事運用や人財育成の仕組みを抜本的に見直す「人事マネジメント改革」がスタートし、改革を支えるシステム基盤の整備や人事関連業務の効率化が進められていきました。

「『人事マネジメント改革』のスタートと時を同じくして急速に進んだのが、新型コロナウイルス感染症の影響によるテレワークでした。もともと『ペーパレス化を進めたい』『各種手続き・申請を電子化・一元化したい』という思いがあり、従来より取り組みを進めてはいたのですが、これまで以上にスピーディーかつ抜本的に取り組まなければならない状況になったのです」
馬場氏はこのように続けます。実際に、新型コロナウイルス感染症により、全社的に出社や社内物流の制限が行なわれたことで、「書類の提出が期限に間に合わない」「上司の承認を取り付けるのに時間がかかる」といった従業員の声も聞かれるようになっていました。外部環境の変化により一気に顕在化した課題を解決し、対応が急務となった“新常態”に適応するため、「タレントマネジメントシステム」で実績をあげていたPOSITIVEを活用しようということになったと言います。

従業員の声を聞いて、人事部スタッフが自ら「ノーコード」で申請画面を開発

コロナ禍によって顕在化した人事申請関連の課題を抜本的に解決するため、すでに「タレントマネジメントシステム」で実績をあげていたPOSITIVEを活用することに決めました。

馬場美仁氏(人事部 人事サービスグループ グループマネジャー)

「POSITIVEの魅力は、なんといっても柔軟性が高いところ」と語る馬場氏。手続きや申請のフローを自社に適した形で作りあげることができるだけでなく、表示させる項目やボタンの文言まで、一定の範囲内で細かく変更できる点に大きな魅力を感じたと言います。

「かつては、なにか機能を追加しようとすると、まずシステム開発予算を確保し、情報システム部に依頼して、実際に使えるようになるまで、年単位の開発期間を要する状況でした。しかも、他部署に開発を依頼するため、いったん要件を提示した後は、仕様を変更することは困難で、常々『実務に一番精通した自分たちの手で、もっとスピーディーに、開発コストも抑えつつシステムを作れないか』と考えていました。そんなとき、『タレントマネジメントシステム』の導入に携わった担当者から、POSITIVEならプログラミングを伴わず、人事部スタッフが『ノーコード』で、柔軟にシステムを構築できると教えてもらいました。これなら、『従業員ファースト』で、従業員に寄り添ったシステムを実現できると思ったのです」(馬場氏)

実際に開発を担当した人事部 人事サービスグループの上野麻耶氏は、「POSITIVEでは、プロトタイプとなる申請画面や承認フローをすぐに作ることができ、それを実際に従業員に触ってもらったり、意見や感想を聞いたりしながら調整していくことが可能です。これまでの開発と比べ、自分たちで設定をする分、展開までのスピードも早いですし、展開後も、要望があればすぐに修正できるところに魅力を感じています」と話します。

全国1,000ヵ所以上の拠点を持つ当社。多くの職員の人事異動に伴い、膨大な量の紙の申請書を処理していました。劇的にペーパレス化が進み、従業員の利便性向上と人事部の業務効率化が実現できています。

関根直子氏(人事部 人事サービスグループ 主席スタッフ)

「私自身、ちょうど育休明けで、それまで担っていた人事関連申請の受付・処理業務を離れたこともあり、新鮮な気持ちで業務フローを見直し、見つけた課題の解消に取り組むことができました。例えば、『この申請の上司承認って、そもそも必要?これは承認のいらない届出扱いでいいんじゃないか』『各所属にお願いしている定期券の現物確認事務も今のままでいいんだろうか?テレワークが進むなかで出社を前提とする仕組みは変更するべきではないだろうか』など、システムを作りながら、これまで当たり前とされていた業務フローを一つひとつ見直していきました。私と同じように、育児や介護などで忙しくしている職員の申請負荷を少しでも減らせたらとの思いもありました」(上野氏)

また、上野氏は「こうしたシステム開発を、私のような、ITにあまり明るくない担当者が主体となって進められるところもPOSITIVEの良さ」と続けます。次第に、人事部内のあちこちで、自らの担当業務に関する改善提案やアイデアが積極的にあがるようになり、実務に精通した担当者によるボトムアップでの業務改善運動が進んでいきました。

一時期に集中して発生する人事異動に伴う手続き書類をほぼゼロに

自分たちが求める機能を、素早く、ダイレクトに反映させることができるのがPOSITIVEの魅力。従業員の声を聞きながら、従業員のためのシステムを作ることができました。

上野麻耶氏(人事部 人事サービスグループ スタッフ)

POSITIVEで申請業務を展開してから半年。人事部 人事サービスグループの関根直子氏は、「多くの従業員から感謝の声が届いています」と話します。

「特にインパクトが大きかったのが、人事異動に伴う引っ越し等の手続関連書類を電子化できたこと。当社では、毎年、4月と10月に人事異動があり、全国約1,000以上の拠点間で、多くの従業員が異動をします。これまでは、人事異動に伴う約20種類の申請をすべて紙で受け付けており、交通費や社宅関連の申請など、それはもう膨大な量の書類がやり取りされていました。従業員からは『以前は、人事異動でただでさえバタバタしている時期に、たくさんの書類を提出する必要があり大変だったが、ペーパレス化されてとても楽になった』などの声が届いています。人事部としても、以前は、一つひとつの書類に目を通し確認するだけでも大変な作業なのに、さらに書類の内容を手打ちでExcelに入力しなければならないことも……。POSITIVEなら申請内容を自動でExcelに落とし込むことができますし、もちろん紙も減って、業務負荷が劇的に軽減されました。効果を目の当たりにして、人事部の他の担当者からも『私も開発に参加したい!』などの声があがっています」(関根氏)

同社では2021年12月時点で、約2万5,000枚のペーパレス化、約3,000時間の業務時間削減を実現し、さらに、2024年3月までに、5万枚、6,000時間の削減ができる見通し。「明治安田生命は、今後も『人事マネジメント改革』のもとで、『従業員ファースト』の人事事務サービスを提供できるよう、実務に精通した担当者を主役に据えて、ボトムアップで抜本的な業務見直しに取り組んでいきます」と馬場氏は話します。最後に「これからもPOSITIVEとともに、従業員の声に耳を傾け、寄り添い、その成長と活躍に寄与するようなシステム改善を進めていく構えです」と力を込めました。

2022年1月更新

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社名
明治安田生命保険相互会社
本社所在地
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-1-1
創業
1881(明治14)年7月9日
総資産
42兆6,852億円(2021年3月末現在)
基金総額
9,800億円(2021年3月末現在/基金償却積立金を含む)
従業員数
46,928人(2021年3月末現在/うち営業職員「MYライフプランアドバイザー」35,995人)
事業内容
生命保険の引き受け、および保険料として収受した金銭その他の資産の運用
  • 記載情報は取材時(2021年11月)におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承ください。

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