株式会社大丸プランニング コロナ禍のスポーツクラブを、ライブレッスン配信システムの構築で支援

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写真左より 岩﨑和正(ISID コミュニケーションIT事業部 2020ビジネス協創部) 大塚隆弘氏(株式会社大丸プランニング 取締役事業副本部長) 飯田倫崇(ISID Xイノベーション本部 オープンイノベーションラボ)

スポーツクラブ「ace axiscore」とホットヨガ&コラーゲンスタジオ「ルキナ」を運営する大丸プランニング。VRC次世代加圧プログラム※1をはじめとする最新のトレーニングプログラムや、エンターテインメント性あふれるスタジオプログラムで、多くの会員の美と健康をサポートしています。しかし、2020年春、新型コロナウイルスの感染拡大により2カ月間の休業を余儀なくされ、既存会員の休会・退会の増加に伴い経営へ打撃を受ける事態となりました。一般の生活者も、外出自粛の影響で運動不足や体力低下といった健康への不安を感じるようになっています。

「こういう時期だからこそ、会員の方々の“健康”を支援してきた私たちが歩みを止めるべきではない」と、大丸プランニング取締役副本部長 大塚隆弘氏はコロナ禍でもできるオンラインレッスンの検討を開始します。「何から始めたらいいかわからなかったときに出会ったのがISID。単なるオンライン配信システム導入でなく、カメラの性能比較からインストラクターの動き方まで、レッスンの届け方全てを私たちと一体になって考えてくれました」。

ISID支援のもと2カ月弱という短い準備期間を経て、大丸プランニングは5月25日から「ace axiscore」でオンラインレッスンを開始。プロジェクトの経緯を振り返りながら、取り組みの成果や今後の展望を、大丸プランニング大塚隆弘氏とISIDでプロジェクトを主導した岩﨑和正と飯田倫崇が語り合います。

スピーディーにクオリティー高いシステムを

岩﨑:5月25日から、スポーツクラブ「ace axiscore」でオンラインレッスンが始まりました。会員の方々の反応はいかがですか。

大塚氏:非常に好評で、6月の1カ月間で延べ1,300人の方にオンラインレッスンを受講していただいています。定員を1クラス50名としていますが、人気のあるレッスンはキャンセル待ちが出るほど。自宅でレッスンを受けられる安心感や、レッスン後の爽快感は私が予想している以上に得ていただいているようです。

岩﨑:それは安心しました。我々のほうで配信に関する技術的なご提案をしつつ、同時に皆さんには利用しやすいマイクの選定やミキサーの活用有無など、いろいろ調べていただいて。相互に意見を交わしながら構築できたのが今回のポイントだったと感じています。

店舗営業ができない状況の中、普段提供しているレッスンをお客様の自宅に配信したいとISIDに相談しました。一つひとつの課題を丁寧に回答いただき、さらにスコープ外のことにも親身に相談にのっていただきました

大塚 隆弘氏

大塚氏:必須の要件は、録画ではなくライブでの配信であること。臨場感や一体感、お客様とのコミュニケーションを大切にしたいと思いました。その上でレッスンのクオリティーは追求したいなと。あとはパソコンや機械に強くない会員の皆様も含めて、スムーズにレッスンに参加できる仕組みをつくることも必要でした。

飯田:今回は新型コロナウイルスの影響を最小限に抑えるためにも、ローンチまでのスピード感を意識しました。実際、ローンチまでかかった期間は2カ月弱。「一刻も早く、会員の皆様にオンラインレッスンのサービスを届けるんだ」という共通認識をプロジェクトメンバー全員が強くもっていました。両社が同じ方向を向いて進められたのが、非常に良かったと思います。

単なる配信ではない、臨場感あふれるサービスを届けるために

岩﨑:スタジオレッスンを自宅で体感していただくためにご提案したのは、日本マイクロソフトが提供する「Microsoft 365」のコラボレーションハブ「Microsoft Teams」のビデオ会議機能に加え、「Microsoft Bookings」を利用したレッスン予約・管理機能を活用したものです。日本だけでなく世界で採用されているソリューションなので、運用・参加ともに安全かつ手軽に始められると判断しました。一般的なPCのカメラと施設のWi-Fiを使う構成からテストレッスンを開始し、毎週のようにテストを重ねながら、課題を整理していきました。「声は聞こえるけれど音楽は聞こえない」「音楽と動きにずれが生じてしまう」「インストラクターが大きく動くと、通信環境が良くない環境では映像が乱れる」といったさまざまな課題を解決していきました。

飯田:IT技術以外の課題、たとえば、「そもそも、自宅だと運動するスペースが充分に確保できないのでは?」や「インストラクターさんの立ち位置によっては動きが見切れてしまう」「オンライン配信に適した運動プログラムは?」といったサービス全体に関わる課題も一緒に考えていきました。

大塚氏:「少しでも良いサービスを会員の皆様に提供したい」という思いが強くありましたので、テストの度に細かい部分も遠慮なく相談させていただきました。特に難航した課題が、PCのカメラとマイクだけでは、どうしても音と動きがズレてしまうこと。これは何とかしたいと思っていました。

飯田:配信環境について、大丸プランニングの皆さんにもご検討いただきました。大丸プランニングで既にお持ちだった機材も含めて、最終的な構成をご提案させていただきました。

ITのチカラで、“新しいスポーツクラブ様式”を模索

岩﨑:今回のプロジェクトは、施設のIoT化や会員管理システムといった別件のご相談を受けていた矢先に急きょ立ち上がったものでした。私も以前、スポーツクラブ業界に従事していたことがあり、営業自粛のニュースは他人事だとは思えませんでした。

飯田:趣味で水泳を楽しんでいる私にとっても、スポーツクラブは自分の居場所のようなものなので、「スポーツクラブの皆さんが困っているのであれば、ぜひとも力になりたい」という気持ちでした。

岩﨑:とにかくお役に立ちたい一心でしたよね。SIerの枠を超えた部分でも積極的に関与させていただきました。新しい生活様式が広がり、これからは“新しいスポーツクラブ様式”も確立されていくのだろうとも感じていました。その一つの答えが、オンライン上での双方向のコミュニケーションであると思っています。

大塚氏:私も、コロナ禍が落ち着いた後もオンラインサービスは続いていくと考えています。実店舗で受けられるサービスを自宅にも届けていく。こういった取り組みは事業としても拡充していきたいところです。 そのために今後求められるのは、ITに慣れていない方がもっと気軽に参加できるようなサービスです。特にシニア層はコロナ禍において自宅で自粛している人が非常に多く、運動不足による健康に対する不安はますます問題になっていくとみています。

岩﨑:ISIDはITのプロフェッショナルとして、その最善策を今後もご提案できればと思っています。これからのスポーツクラブは、自宅や職場など場所を選ばずトレーニングできるサービスを提供することで、より身近に感じていただけるのではないかと思います。ITに馴染みのない高齢者の方々でもスマホやタブレットを用いてレッスンに参加できたり、インストラクターや仲間と離れていても身近にコミュニケーションが取れるツールとして、いろいろなサービスや技術の組み合わせで利便性向上を目指していければと考えています。

飯田:新型コロナウイルスによって、オンラインサービス化はフィットネス業界だけでなく、様々な業界で急速に進んでいます。今後はさらに、ISIDが得意とする画像解析やAI、xRといった先進テクノロジーと組み合わせる展開も考えられるでしょう。対面で会える機会が減り寂しいことも多いですが、オンラインだからこそできる価値を届けていけるよう取り組んでいきたいと思っています。

 

  • ※1 VRC次世代加圧プログラム:腕の付け根と脚の付け根に適正な圧力を加えた状態でするトレーニング。軽い負荷でも大きな負荷をかけた時と同じ効果が得られる。
  • Microsoft、Office 365、Microsoft Teamsは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
  • Microsoft 365は、Microsoft Corporationが提供するサービスの名称です。

2020年10月更新

  • 記載情報は取材時(2020年9月)におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承ください。

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株式会社電通国際情報サービス
コミュニケーションIT事業部 2020ビジネス協創部 岩﨑、飯田
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